2017-10-31

沖縄にユーカリ!

ユーカリというとコアラの大好物、オーストラリア原産の高木という印象ですが、驚くことに、それが沖縄にもある、と知りました。

台風の多い沖縄に野生の高木ユーカリがある、と聞いた時には、「本当だろうか」と半信半疑でした。でも、高く大きく成長した赤茶色の表皮に被われた二本の野生のユーカリを、確かに目にしたのです(写真)。

ただ、ここまで大きく成長できたのには理由がありました。そのユーカリの木は山の谷底に、目立つ事なくひっそりと生えているのです。谷間といっても幅はさほどなく、しかも全体が鬱蒼とした樹木に覆い尽くされていますので風の通り道にはなりにくく、これなら確かに台風の影響もあまり受けなくて済みそうです。そして多分水分の供給量も程よい具合だったのでしょう。他の樹木に紛れ目立つ事なく、飛び出す事もなくひっそりと、しかし立派に成長していました。

やはり、生育する場所に恵まれることは大切なのですね。いくつもの種がきっと色々なところに落ちたのでしょうが、ここまで成長できたのはこの二本だけ。この地に恵まれたお陰なのだろうなあと・・・。

それにしても、このユーカリ達はどのようにしてここで自生するに至ったのでしょう?
渡り鳥によって遠くオーストラリアから運ばれたのでしょうか?
最近、オーストラリアから東南アジア諸国を迂回して日本方面へと続く海流があるらしいことも知りましたので、そんな海流の悪戯で偶然にも種が運ばれて沖縄にたどり着いた、なんていうことも、ひょっとしたらあるかも・・・、などと妄想はつきません。


ただ、後で調べたところ、実は今ではユーカリは沖縄の農業生産物の一つにもなっている、とのこと。ちょっと拍子抜けしますが、島内のユーカリ畑が由来元である可能性も高そうです。
ただ、「ええっ、沖縄にユーカリ畑が?」、と、正直ここでも少しびっくりしました。

ユーカリといえばもちろんコアラですが、本土の動物園などのコアラの餌用として安定した需要があり、また、お茶、アロマオイル、飴など、生活にうるおいを与える加工製品の原料として、沖縄県名護市での生産量がそこそこあるようです。もちろん農業生産用ですので、そこでは高木にはなっていないのだろうと思いますが、いつか機会があれば、沖縄のユーカリ農園も覗いてみたくなりました。

話がそれました。

由来がどうであれ、原産地からはるか遠く離れた沖縄で、目立たずともしっかり根付き、大きく立派に生きている野生のユーカリ達に今回遭遇し、「よく頑張っているわねえ」と思わず拍手を送りたくなったのでした。






2017-10-28

台風22号


台風22号は完全に沖縄本島直撃コースとなりました。10月末までが一応の台風シーズンです。21号の直撃を免れたので、今年もこのまま本島への直撃なしでシーズン終了となるのかと思いきや、そう甘くはなかったようです。ただ21号直後で海水温もかなり下がっていたせいでしょうか、予想通り、あまり強く大きく発達しなかったのが幸いです(975ヘクトパスカル)。

直撃は2年ぶりとなりますが、沖縄南部では昨夜から神経を逆なでするような風の音がずっと続いています。特に午前8時台が一番強く、我が家の近くでも瞬間最大風速44メートル程に達していたようです。
その後、10時頃台風の目に入るや否や、ピタリと音が静まり2時間余り無風状態が続きました。それまでの強風が嘘のような静けさ、穏やかさ。台風の目の中にいるのだとわかってはいても、なんとも不思議な感覚です。台風のスピードが20キロとのことですので、直径約40キロが台風の目に相当する範囲です。12時過ぎにまた強風は再開、吹き荒ぶ風の音が時折巨大になり、窓が破れないかとドキッとします。夕方4時過ぎにはこの吹き返しの風も少しずつ和らいでいるような感じですが、明日朝くらいまでは続くのかもしれません。


あまり台風が来ないと、それはそれで、一度に超巨大な台風がくるのではないかと心配になりますし、また、相手は自然ですので、一回直撃されたからといって完全に安心できるわけでもありません。それでも、近海の海水温を適度にかき混ぜ低下させる効果をもたらしつつ、さほど被害は大きくない、という程度の台風にこの時期このタイミングで直撃されたのは、むしろラッキーだったかも、と思ったりもしています。

植物も風にあおられ、枝打ちをされたかのように、葉を落としたり、枝が折れたり、その試練によって必要以上に伸びすぎた部分をそぎ落す、ある意味良い機会にはなっている様子です。