2016-10-30

沖縄の台風シーズンが終わって

シーズンが終わってみれば、とってもありがたい事に、今年の本島地方はむしろ直撃台風の少ない年、となりました。本島を直撃した台風は実質的には皆無と言っても良いのでは、と。

平穏無事で良かったニャー・・・。


学校や多くの会社、公的機関がお休みとなり、気象庁が特別警報まで発表するに至った台風18号は、本島近くで急激に915ヘクトパスカルまで発達。最大瞬間風速は70メートルを超えるとも予想され、文字通り「猛烈な強さ」の台風ではあったのですが、大きさが小さかったせいなのか、本島の西側に位置する久米島には直撃したものの、本島自体はかすめる程度。エリアメールが何度も届き、「最大級の警戒をして下さい」と呼びかけられたものの、実際には拍子抜けする程穏やかなものでした。


我が家でも大きな窓ガラスの前にはネットをかけたり、長い停電に備え蓄電したり、水を湯船にためたり、食料を買い込んだり、と万全の準備で臨み、気持ちの上でもかなりの緊張を強いられましたが、何事も無く通過してくれて、本当にホッとしました。

実際我が家の庭の植物達のダメージも、今年はむしろ例年以下。おかげで、今ではかなり旺盛に繁っています。

ただその一方で、今年は日本列島を襲った台風のかなり多い年となったのではないでしょうか。そしてそのコースも異常な感じのものが多かったですよね。日本海側から本州を太平洋側に横切ったり、北から南へ進み、またUターンして北に戻るとか、北海道を襲う、とか・・・。更には、台湾には3度も猛烈な台風が直撃。そして、あちらこちらの被害も甚大でした。

そして、4月には熊本地震、阿蘇山の噴火、そして10月8日に再び阿蘇山の噴火、21日には鳥取で強い地震・・・。これらが、次の数年内の南海トラフの大地震につながる、と予想している専門家も多い、とのこと。

最終的には寒冷化する、という意見もあるようなので一時的なものなのかもしれませんが、現在進行中の地球温暖化、そして東北地方太平洋沖地震等によって、日本列島は(そして世界中の多くのエリアが)、私達の住むこの沖縄も含め、やはり天変地異の起こり易い時代に突入した、というのは多分間違いないのだろう、と思っています。

そもそも今地球上で起こっている天変地異、というのは一年や二年で収束するものではないのでしょう。もっと長いスパンで、天変地異の起きにくい時期と起き易い時期が繰り返し発生しているとするなら、私達はいよいよ天変地異の起き易い数年から数十年、ひょっとしたら数百年という単位の時代に入った、という事なのかもしれませんね。

私達も「台風の被害が無くて良かった」などと、安穏としていると、そのしっぺ返しをうけることもあるかもしれません。物事は良い面と悪い面が常に表裏一体・・・。そんなことを口にすると、心配性だと言われそうですが、今の日本や世界の様々な災害状況を目にすると、一喜一憂してはいられない、もっと差し迫った状況があるかのように、ふと感じてしまったりするのです。

大きな地震が起きる度に、2011年の地震とその後を思い出します。

関東の南の端の方に居ても立っていられない程の強い揺れ。海岸に近い所に住んでいたことで、津波の恐怖に怯えながら一晩を過ごしたこと。公共交通機関が麻痺して、帰宅難民で溢れ、中には数十キロを一晩かけて歩いて帰った人々。それでも、一日で家に帰り着けた方々はまだ幸せだったこと。そして、その後に起こった福島原発の爆発・・・。

長い夏の終わりに、台風の被害が無かったことを喜ぶと共に、21日に発生した鳥取地震について考えさせられ、このようなことがもう極力起きませんように、と強く願うと共に、万が一起きてしまった時のことを想定して、取りうる対策は少しずつでも立てておかねば、と心を新たにしています。

幸いにも鳥取での被害は報道ではそれほど大きくはなかった様ですが、熊本の地震では多くの方が家を失い、コミュニティー単位で影響を受けて、その傷跡はまだまだ癒えていない状況と報道されています。

さらには福島を含め東北地方は5年以上が経過しても未だに被害から立ち直ったとは言えない状況である、との報道もなされています。

我々も、今年台風が来なかったからからといって対策を怠ったり気を緩めていると、来年より大きな被害が出ないとも限りません。

極度に怯えたり、神経質になってはいけないのはむろんですが、でもそんな心理に陥らない為にも、常に冷静に、色々な状況を想定し準備しておくことは、とても大切なのでしょうね。

ここ沖縄では10月27日から今日までの4日間、5年に一度の「世界のうちなんちゅ大会」が開催され、様々なイベントが目白押しです。世界中に広がった県系移民の方々とのネットワークを一層充実させ、親睦、交流をはかるのが目的のようです。

互いに助け合って困難な状況を克服し、それを次のより良いステップにつなげていくたくましさの現れ、のようでもあり、こうした人々とのつながりや絆も非常時に大きな力を発揮する事があるのかもしれませんね。

「台風シーズンの終わり」というのは、沖縄在住の我が家にとっては一年の大きな節目の一つになっているような気がしています。

で、その節目のタイミングに考えた事を少し、今日は久々に書いてみました。