道を横切る光の軌跡(拡大) |
これは何? なにやら寿司ネタのシャコにも似ていますが…。 |
光っている虫 |
足6本、尖った白いものが付いているのが頭のようです。 反対の丸まってる部分がおしりで、グリーンに光っているのですが、 フラッシュが強すぎて光が見えません。 |
うーん…。 一体こやつは何者??? こんな生き物見たことないけど、なんでこんなに光るのかしら・・・? まるで、地面を歩くホタルの様でもあるけれど…。
そこで頭にひょこっと閃いたのが、「もしかして、これが陸ホタルの幼虫?」
ゲンジボタルなど水棲ホタルとは別に、陸棲のホタルも山中などにいることは知っています。
もうずいぶん昔の事になりますが、小川どころか水場さえない富士山麓で夜、幻想的な光を放っている陸ボタルを見かけたこともありました。先日訪れた国頭の山中にも陸ホタルが居る、と伺ったばかりです。
でも、幼虫についての知識はまるでなく、まさか? 陸ホタルは幼虫も光るの?しかも、山と呼べるべくもない、こんな丘の上の住宅街で?
家に帰って調べてみると、ビンゴ!
やはり「オオシママドボタル(オキナワマドボタル)」の幼虫でした。
葉に止まってじっとしていますが、お尻は光っています。 これがホタルの赤ちゃん(幼虫)? どこに居てもお見通し。 真っ暗な中で自分で光って居場所を教えてくれるのですから。 |
(あとで調べてみると、ホタルの仲間は水棲、陸棲関係なく、ほとんどの種類が卵や幼虫の時に光るのであって、成虫になると多くは光らないのだそう。その中に、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルやこのオオシママドホタルのように、成虫になっても光るものがいる、というのが正解でした。また、ホタルには独特の匂いがあり、これを嫌う捕食者も多いのだとか。光を発して目立つことで、「あの臭い虫だ、食べるのはやめよう」、と直ぐに気付いてもらえるようにしているのかもしれませんね。)
この、「オオシママドボタル」は、マイマイを餌にしている、とあります。
我が家の周辺には今の時期、カタツムリが沢山います。確かに、食べ物さえふんだんに確保できれば、何も山である必要はないのでしょう。住宅街でも生育環境としては十分、という事なのですね。
成虫は9月から1月にかけて観察できるとあります。でも、今の幼虫の状況からすると、この幼虫達がさなぎになり、羽化するのはまだまだ先のようです。
ネットでは、「八重瀬町のガマで11月に光る虫が飛んでいるのを見かけましたが、この虫は何ですか?」というような質問もありました。やはり秋から冬にかけ、光りながら飛び交う様を目にすることが出来るようです。
それ以降、近所の暗い道のあちこちで、このホタルの幼虫を頻繁に見かけるようになりました。
これも歩いている幼虫(しっぽに2ヶ所光っているものがあります) 尾を丸めて、伸ばすを繰り返し、シャクトリムシのように歩くので、こんな軌跡になります。 |
これらの幼虫が成虫になるのが楽しみですが、幼虫達もあちらこちらで光って結構賑やかです。先日は2匹ほどですが、同じ色の光がひらひらと舞っていましたので、8月の下旬で既に成虫になったものもいるようです。
暗い場所にいけば、近所でもホタルの観察が楽しめるなんて贅沢です。楽しめるのは「容姿」ではなく、あくまで、その「光り」ですけれど、また楽しみが増えました。
逞しく生きている色々な生き物達の息吹を身近に感じられる…。
幸せな事だなー、と思います。
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