2014-04-15

イソヒヨドリの友情

あまり鳥に関心のない方でも、ヒヨドリのことはわりと良くご存じの方も多いのでは、と思います。

季節になるとやってきて、また去っていく渡り鳥というわけではなく、留鳥として一年中住宅地などにもその姿を見せますから、「ヒーヨ、ヒーヨ」というその特徴ある囀り〈名前の由来でもあるようです)と共に、姿を目にしている方も結構おいででしょう。

鳩よりは小さく、スズメよりは大きい、背側は灰褐色がかった羽毛、お腹に点々模様のある、果物や花蜜大好きな鳥、です。

秋には柿をついばんだり、冬には寒椿の蜜などを好んで庭先を訪れますので、写真にも撮りやすく、また好奇心強く人見知りしないものもいたりしますから、親しみやすい野鳥の一つと言えるでしょう。
初めての庭で親鳥を待つ、巣立ったばかりのヒヨドリ。
まだ産毛が目立ち、飛ぶのもおぼつきません。他の鳥が
水浴びしているので興味があって水場へ近づいたものの、
初めての水が怖くて二羽で固まってしまいました。
神奈川に住んでいた当時、母鳥が巣立ったばかりの二羽の若鳥を、我が家の庭に毎日のように連れてきては、一人前になるまでの教育を施している様子を、ひと月近くつぶさに観察出来ました。

ヒヨドリ母さんの子育てのドラマを毎日ワクワク、ドキドキしながら楽しんだものです。

その詳細もいつかここでご紹介したいなあ、とは思いますが、今日はこのヒヨドリと名前の似ている「イソヒヨドリ」について、です。

ヒヨドリにイソが付いている位ですから、間違いなくヒヨドリの仲間だと思っていたのですが、これは大きな間違いでした。分類上、共にスズメ目ではありますが、ヒヨドリはヒヨドリ科。一方イソヒヨドリの方はツグミ科だそう。大きさはヒヨドリよりほんの少し小さい、といったところ。灰色がかったブルーと赤褐色の混じった羽毛で、決して派手な色彩ではないですが、見た目ヒヨドリよりは若干綺麗?といえるかもしれません。

沖縄の家の傍にはシロガシラと共に、このイソヒヨドリが沢山います。もっとも私はこの同じ鳥を伊豆でも見かけていますから、イソヒヨドリの生息範囲は決して亜熱帯地方に限ったものではありません。
伊豆のイソヒヨドリ、川を見つめて、餌を探しています。
(冬の河津川河口)
ただ、少なくとも私個人は神奈川で見かけたことは一度もありませんでしたので、当時はヒヨドリほど馴染みのある鳥ではなかったのですが、ここでは、ヒヨドリに替わってこのイソヒヨドリが我が家のお馴染みさんになった、というわけです。

このイソヒヨドリ、姿も若干ヒヨドリより綺麗ではあるのですが、一番の違いはそのさえずり。「ヒーヨ、ヒーヨ」を繰り返す、ちょっと単調なヒヨドリの鳴き声に比べ、イソヒヨドリの鳴き声はバリエーション豊か。そしてその高く澄んだ声はシロガシラに負けず劣らず高貴で美しい。近くで毎日のように耳にしていても飽きることなく、思わず聞き惚れてしまいます。

高らかな囀りに、間違いなく当の本人も酔いしれていますね。ちょっと誇らかに、清々しく…。
我が家の前の電線に止まって寛いでいます。
で、それだけでなく、このイソヒヨドリの中にはなぜか、ヒヨドリ同様、とっても好奇心旺盛で人懐っこい子がいるのです。

以前にも書いたのですが、鼻先すれすれに飛び降りて、足元1メートル先の地面から私を見上げて初対面の挨拶をしたり、庭で草むしりなどしていると、50センチ程先のフェンスに止まり、突如囀りを始めたり…。まるで、「ね、どう、僕のさえずり。なかなか綺麗でしょう。友情の印に演奏するから楽しんでね」と言わんばかり。

「いい声ねえ。惚れ惚れするわよ~」と声をかけると、逃げるどころかますます喜び、歌に精を出してくれます。

また、先日は、目の前でバッタのような虫を捕まえ、口にくわえたままフェンスに上ったり、地面に降りたり。「おいしそうね」と話しかけると、手の届きそうな距離でこちらを向き、「どう、すごいでしょ。こんなの捕まえたよ。見て見て!」と、くわえたバッタを自慢げに見せびらかすのです。

うーん、君は一応野鳥さんなのでしょうけれど、人がとっても好きなのでしょうか?サービス精神旺盛で愛嬌たっぷり…。

フフフ、こんなところは沖縄の子供たちとも何だかそっくり・・・。

本当に可愛くて、何とも心が温まります。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。京都在住ですが
    家の近くにもボスと呼んでるイソヒヨさんがいて、
    エサ頂戴~と飛んできてくれます(*´-`)
    暖かくなると美声を聴かせてくれてイイ子です!

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  2. 突然すみません。通りすがりの者です。イソヒヨドリ、先日神奈川県の河川敷で見ました。囀りがとっても美しくて、しばらくの間うっとりと聞いていました。木の傍を人が自転車で通ってもなんのその。ブログの記事の様で、思わず、そう、そうなのよね~と嬉しくなりました(^^)

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